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将棋棋士の食事とおやつ出張所

2017年度順位戦食事別勝敗統計(食事分類編)

前回に続き、2017年度順位戦食事別勝敗統計を。
今回は食事分類編である。
将棋ペンクラブログの2009年度の記事と比較するために、今回も同様の分類をした。
2009年度については下記記事で確認していただきたい。
2009年度順位戦食事別勝敗統計(食事分類編)

なお、やまがそばのセットメニューなど複数頼んだ例については、例えば「親子丼セット(冷そば)」の場合親子丼とそばの両方の勝敗に加算した。
ただし、やまがそばの注文については、以下の注意事項がある。

・「 親子丼セット(うどん)」のように、温うどんか冷うどんか分からないものについては、温冷か不明なうどん(そば)として処理をした。
・親なん定食2勝1敗、肉なん定食2勝1敗、御弁当2勝1敗
については、そばとうどんのどちらが付いたか記述がないため、この9食分については未加算の状態である。

では、概要から。

定食系 469回 
そば系 410回
うどん系 371回
丼系 344回
寿司系 113回
カレー 79回
ラーメン系 78回
チャーハン 65回
冷やし中華 42回
焼きそば 32回
雑炊系 31回

注文数が2009年度と比べて約2.4倍になったのだが、伸び率が高いもの、そうでないもの、ほぼ変わらないもの、と分かれたのが興味深い所。

定食系が大躍進で、今回注文数が1位に。
理由としては2つ挙げられる。
一つ目は、イレブンが出前を始めたのは2011年2月からなので、前回の統計では数に加わっていなかった事。
当時のイレブンで食事を取っていた棋士は、注文なしの中に含まれていたと思われる。
2009年度の東西の出前注文率は関東(45%)関西(35%)と10%違うのであるが、2017年度の関西でのイレブンの注文率は9%であるので、当時の東西の注文率の差は、イレブンを店舗で食べていた分の差だったのだろうか。比べる事で何か見えた気がする。
二つ目は、紫金飯店の登場により、ご飯物のメニューが豊富になった事。
全体的にご飯物の注文率は高くなったが、それは紫金飯店が大きく押し上げたからである。

それでは、以下勝敗を見ていこう。

[定食]

定食(肉) 159勝127敗 0.556
東 88勝77敗 .533
西 71勝50敗 .587

定食(魚) 27勝28敗 0.491
東 21勝23敗.477
西 6勝5敗.545

定食(野菜・豆腐・玉子など) 15勝11敗 0.577
東 15勝10敗.600
西 0勝1敗.000

定食(中華) 46勝56敗 0.451
東 29勝44敗.397
西 17勝12敗.586

2009年度と同じく、肉系の定食は安定して好成績。
対局時に肉でタンパク質を補給するのは好手なのだろうか。
定食の中華は紫金飯店の不振を受け負けが込んでしまった。これが今後も続くのかが少し気になる。

[麺類]

うどん(温) 157勝178敗 0.469
東 81勝79敗.506
西 76勝99敗.434

うどん(冷) 19勝15敗 0.559
東 7勝5敗.583
西 12勝10敗.545

不明うどん(関西のみ) 1勝1敗 .500

そば(温) 113勝87敗 0.565
東 61勝41敗.598
西 52勝46敗.531

そば(冷) 101勝103敗 0.495
東 67勝73敗.479
西 34勝30敗.531

不明そば(関西のみ) 2勝4敗 .333

ラーメン系 40勝38敗 0.513
東 33勝35敗.485
西 7勝3敗.700

焼きそば 17勝15敗 0.531
東 15勝14敗.517
西 2勝1敗.667

冷やし中華(関東のみ) 20勝22敗 0.476

2017年度も温そばが高勝率を維持したが、温うどんは関西が不振であったため勝率は低くなってしまった。
ラーメン・焼きそば・冷やし中華は注文も増えたせいもあるのか、勝率は5割近くに収束した。


[丼]

親子丼系 71勝56敗 0.559
東 24勝27敗.471
西 47勝29敗.618

カツ丼系 29勝25敗 0.537
東 25勝19敗.568
西 4勝6敗.400

うな重系 25勝38敗 0.397
東 19勝29敗.396
西 6勝9敗.400

その他丼 40勝60敗 0.400
東 17勝32敗.347
西 23勝28敗.451

親子丼は変わらずの高勝率。関西が特に優秀なのも変わらず。
他の丼メニューも、全体的な傾向は変わらなかった。
将棋の対局中の食事としては戦前から定番である鰻が、2017年度もほぼ同じ注文数と勝率で不振。
4食以上注文している棋士でみると、遠山六段7勝2敗・広瀬八段4勝4敗・伊藤真吾五段2勝2敗と、負けが込んでいるわけではないので、全体的に負けている形である。

うな重の不振と言えば気になるのが、丸山九段の過去のうな重の注文歴である。



ブログ記事「消えた食事の謎―あの白い粉はどこに!? 」でも触れたのだが、丸山九段は1999年にプロテインらしき物を飲むなど、対局中のタンパク質摂取を古くから考えている棋士である。
そして、高タンパクなうな重を2011年度には連採していた事もある。
しかし、順位戦で1勝6敗等うな重を食べると不振に終わり(結果降級)、2012年度は若鶏唐揚げ定食に唐揚げを増量する、後の丸山定跡となる新手を開発する事になる。
うな重には、対局時の食事としては相応しくない何かがあるのだろうか。
そして、丸山九段は実体験から、その何かを知っているのだろうか。
うな重の成績不振については、さらなる研究を待ちたい。

[ご飯系]

雑炊系(関東のみ) 21勝10敗 0.671

カレー 37勝42敗 0.468
東 36勝42敗.462
西 1勝0敗1.00

チャーハン 27勝38敗 0.415
東 21勝23敗.477
西 6勝15敗.286

雑炊は外食で注文するメニューでもないせいか、注文数も勝率もほぼ変動なし。
宮田七段や横山六段の注文数が減った分は、千田六段と佐々木勇気六段がカバーした形。
カレーは2017年度も苦戦し、チャーハンは大きく勝率を落とした。
関東は半チャーハンの注文が2勝5敗.286であり、これを加算すると更に勝率が落ちる計算となる。
龍樹の勝率が高かったのか、紫金飯店が勝率を低くしてしまったのか、今後の研究課題である。


[寿司]

寿司(関東のみ) 57勝56敗 0.504

2017年度の寿司は、永瀬七段が7勝1敗(2009年度未参加)、杉本七段が4勝1敗(2009年度0勝3敗)と稼いだ棋士が出てきた事もあり、勝率を5割に戻した。


次記事では、追加注文の勝敗と個別メニューの2つについてまとめて〆にしたいと思う。
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コメント

1. 無題

すばらしい

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