2017年度順位戦食事別勝敗統計も3回目。
・2017年度順位戦食事別勝敗統計(出前店編)
・2017年度順位戦食事別勝敗統計(食事分類編)
3回でまとめる予定だったものの、追加注文の項だけで長くなってしまったので、個別メニュー編は分けて全4回にする事にした。
ここでの追加注文とは、出前メニューの大盛等の量の変更や、餅などの追加注文をまとめたもの。
なお、関東のみろく庵の「親子丼・ざるそばセット」などのセットや納豆巻などの注文は、2品注文したものとして今回のまとめには入れなかった。
・2018/7/26追記
チャーシュー追加の成績を入れ忘れたので、当該項目を途中に挟み込んだ。
まずは大盛・小盛のまとめから。
大盛注文 26勝27敗 0.491
東 24勝22敗 .522
西 2勝5敗 .286
シャリ多め 0勝2敗 0.000
ご飯少なめ 23勝9敗 0.719
東 18勝5敗 .783
西 5勝4敗 .556
ご飯半分 4勝2敗 0.667
東 2勝0敗 1.00
西 2勝2敗 .500
大盛注文はさほど影響はないが、少なめ注文は高勝率。
遠山六段が7勝1敗、髙崎六段が3勝0敗と、一部棋士が稼いだ分を抜かしても7棋士で13勝8敗.619と高めに出た。
腹八分目に留めておき、食物の消化にエネルギーを取られるのを避けた方が好結果が出るのであろうか。
紫金飯店の成績が悪いのは量が多いからではないか、という指摘もあって、もう少しサンプルを集めて考えてみたい所。
続いて餅などの追加注文を。
なお、関西のおにぎり注文については、○○セットでおにぎりがついてくるものに関しては集計した。
おにぎり 48勝40敗 0..540
東 6勝9敗 .400
西 41勝31敗 .569
餅 29勝12敗 0.714
チャーシュー 3勝7敗 0.300
炒飯 2勝5敗 0.286
餃子 3勝1敗 0.750
唐揚げ 3勝3敗 0.500
卵 3勝3敗 0.500
餅の高勝率が目立つ。
遠山六段5勝2敗・佐々木勇気六段6勝0敗・近藤誠也五段3勝1敗といった稼ぎ頭を抜かしても、16棋士で15勝9敗.625と高い数字。
餅を食べると将棋にも粘りが出るのか。これも継続して調べてみたい所。
前項と同じく、高勝率メニューの連採者に遠山六段が出てくるのが印象深い。
それも、遠山六段の成績を抜かしても高勝率なのである。
遠山六段は2017年度の順位戦では
昼食:「ふじもと」のうな重(梅) ご飯少なめ
夕食:「ほそ島や」の山かけそば(餅入り)
が基本定跡で5勝1敗、類例(そばに餅を入れず2勝、昼に山かけうどんを頼み1勝、通常のうな重で1敗)と合わせて8勝2敗の成績で、昇級争いを演じた。
昼食はタンパク質を補給するがご飯少なめに押さえておき、夕食はさっぱりと蕎麦にするが夜戦に備えて餅を食べておく、というのが好成績に繋がったのだろうか。
栄養学的な見解を知りたい。
チャーシュー追加は全て冷やし中華のもので、昨年少し流行したもの。
その成績は以下。
丸山九段の意地の1勝があるが、1枚では軽く、3枚以上では少し重く、2枚が適正だという事が分かる。
なお、2017年度のチャーシュー追加注文に関しては、新聞棋戦も含め
最新冷やし中華の話でまとめているのでそちらも確認してほしい。
最後に、ふじもとの汁物についてもまとめてみる。
ふじもとの汁物
赤だし 25勝27敗 0.481
みそ汁 8勝4敗 0.667
肝吸 5勝14敗 0.263
肝吸の不振が目立つ。
肝吸は1勝を除いてうな重につけたものである。うな重+肝吸にすると4勝14敗.222と更に負けが込む。
2009年度の肝吸は12勝11敗.521なのであるが、うな玉丼に付けたもので6勝3敗.667であり、うな重+肝吸になると6勝8敗.428と2009年度も負け越しである。
なお、うな重のランクに関係なく、ふじもとの2017年度のうな重注文をまとめると以下になる。
|
|
汁物 |
|
勝 |
敗 |
勝率 |
うな重 |
|
|
|
3 |
4 |
.428 |
うな重 |
ご飯少なめ |
|
|
6 |
3 |
.667 |
うな重 |
|
肝吸 |
|
3 |
13 |
.187 |
うな重 |
ご飯少なめ |
肝吸 |
|
0 |
1 |
.000 |
うな重 |
ご飯少なめ |
肝吸 |
漬物抜き |
1 |
0 |
1.00 |
うな重 |
|
赤だし |
|
3 |
6 |
.333 |
うな重 |
ご飯少なめ |
赤だし |
|
1 |
0 |
1.00 |
うな重単体でも一つ負け越しだが、汁物を付けると格段に勝率が落ちている事が分かる。
一方、ご飯少なめにすると、遠山六段を抜かしても3勝2敗とサンプル数は少ないが勝率を落としていない。
うな重は、少し重いのだろうか。
ところで、ふじもとは3月末からうな重セットというメニューを提供している。
そして、2018/06/20のニコ生解説時の昼食において、渡辺棋王が「うな重セットはボリュームが少なめでうな重梅を頼んだ」とのコメントを残し、うな重セットはこれまでのメニューと比べると量が少ないことが分かっている。
2018年度の順位戦では、軽めのうな重セットは(うな肝重セットを含む)7/24現在5勝1敗と好調だ。
軽いうな重が出てきた事で、2018年度のうな重の成績には、変化が出てくるかもしれない。
要注目である。
最終回は、残った個別メニュー編を紹介する。
1. 無題
「紫金飯店の成績が悪いのは量が多いからではないか、という指摘もあって」←とてもおもしろい